第三話 お父さん、お母さん、僕高校やめます

なんとか高校に進学した私

高校はとりあえず3年間やり過ごして
そのあとに東京に行こうと思っていました。

ですから、最初から高校で友達はいらないから無難になり過ごそうと思っていました。
ぼっちでクラスの隅っこで本でも読んでやり過ごそうと思ったのです。

中学の時から引き続き
「東京に出れば幸せな人生が待っている」と想像していました。
それだけが心のよりどころでした。

3年間我慢すればいい・・・そう思っていたんです。

・・・が、甘かったです。

学歴を早々に捨てた私は
受験勉強なんてまっぴらという思いで
絶対に合格する田舎の商業学校を選んで進学しました。

早速、スクールカーストの覇権争いがはじまり
クラスの不良は自分のテリトリーを広げるべく、仲間づくり
そして、下っ端づくりに励んでいました。

下っ端を従えなければ自分がスクールカーストで勝てない事をよく知っているんですね
地元の先輩の名前を出したり
またはよその高校のだれだれを知ってるか?などというコミュニケーション能力が結構重要です。
不良はこのあたりが敏感なんです。

さっそく、私のところにきた不良は
私を下っ端に従えにかかりました
だれだれ知っているか?
等と聞いてきます。
中学の知らないよそのクラスの不良です。

私は、知らないと言ってヲタクのふりをしてやり過ごすことにしました。
そして、クラスのヲタクグループに所属して身を隠すことにしたんです。
しかし、ヲタクも強烈な個性の集団でその中でも私はヲタクのふりをしているのがばれたのか
次第に口をきいてもらえなくなりシカトされるようになりました。

誰とも会わないのです。
波動が完全にズレているんです。

なんせ、私はこんなところから抜け出したいと最初から思っている人間です。
波動がずれるのは当然で、当たり前なのです。

私は、入学から3か月ほどでぼっちキャラを確立させました。
高校生で少しは成長したのか、不良も私の事を気にかけることなく
不良は不良どうして
ヲタクはヲタクで
バンドマンなどの音楽好きはそのグループで・・・といった具合にグループは細分化されていきました、

私はボッチになりました。
「やった!これこそ理想のポジション!」と喜んでいました

しかし、それもつかの間、私に猛烈な孤独が押し寄せたのです・・・。

あと、3年、この状態をキープするのか・・・。
そう思うと私の中にひんやりと、そしてどす黒い何かが包み込むのが分かりました
まるでインフルエンザのような状態と言えば分かりやすいでしょうか

うつ病のような状態なのか何なのかはわかりません
とにかく冷たくてひんやりとしているもの
そんなものが私を包み込んでいるのです。

一種の鬱状態だと思います。
「こんな孤独は3年間も耐えられない・・・」
とうとう私は精神に異常をきたしたのです。

もう学校に行きたくない

私は、父親と母親に相談する事にしました
思春期の頃にこの手の話を親に打ち明けるのはとても勇気がいるのです。
大人になって見れはかなり簡単な事のように思えますが
思春期の頃は親にオナニーを見られるくらい恥ずかしい事ですね。
気軽に打ち明けられることではありません。

私はゲイではありませんので想像ですが
そういった性的なカミングアウトレベルで簡単な事ではありません

しかし、精神が参っていた私は、そんな余裕もなくなってしまい
毎日、毎日親の顔を見るたびに
「あのさぁ・・・」(ボソッ)・・・いやなんでもない・・・
といったことを繰り返していました。

そして、思い立ってから3か月後、とうとう打ち明けたのです。

高校くらいは出ないと・・・

親の答えは典型的なものでした。
元々、親の教育方針としては、基本的に放置でした。
まぁ、この子なら何とかなるでしょって感じで
勉強しろとか
あれしろ、これしろと言わないタイプです。

父親は、「田中角栄だって中卒だ」
「そういう生き方もある」なんて言ってましたが
母親は心配していました。

結局、学校になじめない事を話て
とりあえず「高校くらいは出ておいた方がいいから、頑張りなさい」
という事であいまいな答えが出て、私も頑張って高校くらいは出ておこうと思いとどまり
やめる事はとりあえず保留という事にしました。

通学は続けることになりましたが、心境が変わりました。

私は親に打ち明ける事が出来てホッとしました。
そして
「とりあえず卒業すればいい」
「どうやってあのクラスになるべくいかずに卒業するのか」
と言う事を考えるようになりました。

しかし、私がウジウジと考えている間も登校の時間はきてしまいます。

しかし、私は、親に打ち明ける事が出来て、心強くなったのもあり
普通に登校する事にしました。

もちろん心の支えは中学と同様に「東京」です。
それだけが心の支え手在り
「上京してあれこれやる」という妄想でワクワクする事だけが幸せを感じる時でした。

登校拒否が2人あらわれる

一学期を過ぎる事にはクラスで学校に来ないもの
遅刻ばかりするもの
煙草や万引きなどで停学になるもの
といった具合にチラホラと学校生活になじめないクラスメイトが目につくようになりまhした

後でわかったのですが
親の都合だったり
不良とのトラブルで学校に来れなくなった不良だったり
ゲームにハマって寝不足で遅刻したり
ドラクエの発売日から2週間くらい休む人だったりと

元々進学校以下の普通科すら通わないような落ちこぼれの集まりだった(私を含む)クラスは
だんだんと無気力になり
授業中もゲームをしたり
漫画を読んだりという光景が目立つようになりました。

単純に無気力で「勉強したって将来は、即、地元で就職だから~」と言う感じの学校です。
クラスの9割が就職するという統計が出ている学校です。
不良は就職に響くからとおとなくゲームボーイをしたり
競馬新聞を広げたりしていて大人しいものです。

中学と違い停学処分などがあるからですね。

クラス全体・・・
ヲタクや音楽、スポーツ系のグループもだんだんと
「ここで頑張っても仕方ないから、とりあえず卒業しよう」という雰囲気になっています。

私は、学校に漫画やゲームを持ち込むようになりました。
当時、ウォークマンというカセットテープを聴くものももって学校に行って、音楽を聴いてたりしました。

すると、クラスメイトが貸してくれ等と言ってきます
私は、クラスメイトと漫画等を貸し借りをするようになりました。

すると少しづつ馴染めるようになったのです。
体育の時間にバスケットボールに誘われたりしました。
とてもうれしかったです。

私は、「あぁ、こいつらも似たり寄ったり、落ちこぼれなんだな」と親近感を得るようになり
物品の交換を通じて完全ボッチからは脱却して
3,4人くらいとは話せるようになりました。

入学当初とは違ってスクールカーストにこだわるのをやめて
「俺たちは、どうせ落ちこぼれだし、とりあえず争いなく楽しく卒業しようや~」
という雰囲気になってきました。

と言うのも、よそのクラスに番長のような存在が確定されたようで
たまに私のクラスの不良が廊下でいじめられていました。

秋くらいになるとさらに
遅刻するもの
1か月あたり5日くらいしか登校しないもの
バイクの運転で停学になるもの
集団万引きで合計で10人くらいで停学になるもの
勉強についていけずに留年するかも~なんて言うもの
隣の席の茶髪(※学校での当時の茶髪は今でいうところの金髪くらい有り得ない事)のクラスメイトが親が離婚して~、バイトばかりしている
と言う話を私にしてくれたりと完全ボッチからは脱却して
ましになりました。

私は、メガネをかけていているのもあってか、
普段ゲームばかりやっていて、そこそこ成績の良い博士キャラになったようです。

相変わらずクラスにはなじめはしませんが
たまに貸した漫画が行方不明になるという嫌な思いはありましたが
私は、これならやり過ごせそうだなと思うようになりました。

初めてのアルバイト

私は、次第に10時ごろから通学するようになりました。
朝起きれないのです。
学校まで一時間もかかるので、次第に朝8時半までに学校に行く気もなくしました

というより、重大な問題行動さえしなければ
学校がなんだかんだで卒業させてくれるような雰囲気だったので
適当に言ってればいいんだろと思うようになりました。

そんなこんなで冬休みになり
高校生はアルバイトができるという事で、近所の寿司屋でアルバイトを始める事にしました
冬休みは宴会などもあって忙しくなるからアルバイトを張り紙で募集しているんです。

私の初めてのアルバイトは寿司屋のしょうゆをパックに入れるという仕事でした。
時給で750円くらいでした。

アルバイトは他にも男の大学生が2人くらいいました。
学校と違って素の自分でいろいろ話しましたよ。
なんせ、向こうは私の事を何も知らないので、とても気が楽です。
日ごろボッチなので、いろいろ話しました。
大学ってどんなところなのとか、女の子の話も。

私は、夜の4時くらいに行って夜の10時まで醤油をパックに入れたり
宴会が終わるとその後片付けに回されました。

私はそこで驚くべき衝撃の光景を目のあたりにしたのです。

宴会が終わると、そこにはたくさんの残飯と酒があります。
食べ残しもありますが、よく見ると
全く手を付けていない豪華な食事があるではありませんか

大学生は、それを食べながら片づけをしています
ビールも飲んでいます。

え?そんなことしていいの?と一瞬思いましたが
次の瞬間私も、エビのてんぷらを口に入れていました。

「アルバイトって最高!」

私はそこで、大人の楽しみと働く喜び
そして、働くときにちょっとズルをすればかなり楽しめる事を学んだのです。

>>第4話に続く

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