物理学というと、一般的にはあまり現実味がなく研究家だけがわかるような細かな知識や情報、といったイメージがありますが、その中でも身近な学問があります。
それが、電磁気学です。
電磁気学は、主に電気と磁気の2つに着目して起こりうる現象を専門としています。
身近な物としては磁石があり、磁石が鉄を引き寄せるのは有名な話です。
また、雷や稲妻といった現象も実は電磁気学の対象となっています。
他にも多くの現象があり、研究的には、私たちの身の回りに起こっている現象のほとんどは電磁気学で証明できるとも言われています。
多くの人が体験したことがあるのが「静電気」です。
静電気が起こるのは、二つの物体がこすりあったり摩擦されることによって電荷がどんどん蓄積されていき、その帯電した状態の物質に触れることによって電気が移動する現象です。
電荷はプラスとマイナスの2種類がありますが、物質によって帯びやすいタイプがあります。
プラスを持った物とマイナスを持った物が触れ合った時に、マイナスの電気がプラスの方に移動され、その際に静電気が生じる仕組みとなっています。
夏よりも冬の方が静電気が起こりやすいと言われていますが、これには理由が存在します。
静電気はマイナスの電気が移動する事により起こる現象だと上記で述べていますが、移動する際に「水分」がキーワードとなっており、水分が少なければ電気が移動しにくいと言われています。
冬は乾燥して空気中に水分が少なくなるため、普段着ている服が身体にこすれたり、歩いていても服と身体が摩擦されますが、空気が乾燥して水分が少ないために他の部分に電気が移動せず、一方的に人の身体が帯電している状態です。
ただ、人の身体には水分が多く含まれているので電気が移動しやすい状態となっており、何か帯電されている物質に人の指や体が触れた時に、帯電していた電気が大きく移動します。
これが身近で起こる静電気のメカニズムです。
ここでは主に静電気について説明しましたが、それ以外にも電波や赤外線等、一般的に知られている物も電磁気学は多数扱っています。
電磁気学