第二十五話 株で大もうけする

ひまわりさんと知り合った私は
株について相談しました。

ひまわりさんも株をやっており
そのキャリアは20年以上
基本的には長期投資家です。
たまに、一時的な外部的要因での暴落の
中期的なリバウンド狙いという
ウォーレンバフェットを忠実に再現したような王道の投資法です。

マザーズや先物、FXには手を出さない
そして、借金をしない(信用取引、レバレッジをかけない)というスタイルです。
株の教科書に書いているような基本的な資金運用法です。

    私は、

  • 信用取引(借金)はしない
  • 必ず余裕資金で運用する
  • マザーズなどの不安定な株は取り扱わない
  • 長期的に考える

という事を約束しました。

ひまわりさんが言うには富裕層でも
株で大損して、全てを失う人は多いそうです。

証券会社の口座を開設

ネット証券の口座を開設し
私はひまわりさんの教えを忠実に守って株をしていました。

2015年の8月~9月ごろです。

私は長期投資+現物で、ある大企業が一時的に落ち込んでいるところを買いました。
すぐに回復して、すぐに儲かりました。

利益は一日で数万円です。

「へぇ・・・こんな感じなんだ・・・。」
「意外と簡単だな」

世間はアベノミクスで日経平均が2万円以上になるのは確実!と言っていました。
証券アナリストもこぞって24000円は行くだろうなどと言っているのです。

そして、実際に日経平均チャートはうなぎのぼりです。
また、私は、ネットの新興企業にも目が言ってました。

そこにはスマホゲームの会社をはじめ、身近な会社がたくさんありました。
私は、その中から
gumiという会社を選び投資する事にしました。
新作ゲームソフトFFBE(ファイナルファンタジーの新作スマホゲーム)がヒットするだろうと予想したからです。
案の定、投資した翌日には値上がりし、利益が発生しました。

これは行ける!
株価は2倍になるだろう・・・と予想した私は
ネット証券に信用取引を申込み、信用取引ができるようになりました。

信用取引とは・・・

証券会社から資金や株式を借りて売買すること。一般には証券会社に預けてある株式や現金などを「委託保証金」という形で担保とし、その3倍までの売買が可能。
例えば、100万円の委託保証金なら300万円までの取引が行なえる。
信用取引の場合、顧客は投資資金で株式を買う「信用買い」や、株式を売ってしまう「信用売り(空売り)」などを行なう。
信用買いの場合は株価の上昇分が、空売りの場合は売値より安く買い戻した場合の差益がもうけとなる。
手持ちの資金以上に大きな取引ができ、成功すればリターンは大きいが、その分、失敗した時のリスクも大きい。

私は、信用取引で次々と「株式会社gumi」の株を買いあさりました。
株価はどんどん上がっています。

1000円の株が1700円ほどになりました。
この時点で、700万円ほどの利益がありました。
その間、1300円、1500円の時などに買い増しをしました。
たった数週間で、700万円ほどの利益を上げた私はとても有頂天になりました。

「簡単だ、簡単すぎる・・・なんて株の世界は甘いんだ(笑)」
「誰でも稼げるじゃないか(笑)」

このまま2000円、3000円まで行くだろうと
ネットの掲示板では騒がれていました。

「ん~、とりあえず2000円くらいでひとまず売って、1000万円ちょっと稼いでおこうか・・・」

3000円まで行くだろうと思っていましたが
そこは慎重にして、2000円くらいで売ってしまおうと考えたのです。

また、気を良くした私は日経平均225と言うかなりリスクの高い金融商品にも手を出しました。
先物取引の契約をネット証券で行って
日経225先物も行っていたのです。

日経平均は大きく上がるだろうと考えていました。
この時すでに私は、先物取引に全力投資と言う禁断の果実に手を出していたのです。

もう電話しないでください

私は、利益が出てうれしくなてひまわりさんに電話しました。
「700万円稼ぎました!」

私は、これまでの経緯を話ました。
信用取引の事
マザーズ株の事・・・
それでどんどん株は上がり大きな利益が出ている事

私は、「松田さん、センスがあるね!」と褒められると思っていたのです。

ひまわりさんには結局
「もう電話をしないでください、終わりです、松田さん」と
あきれられた様子で電話を切られました。

話の内容をまとめると
現物で信用取引や借金をしない事を約束していたのに裏切ったこと
自分を慕っておきながら相談なしで平気で裏切る私の精神性

そして、大事なのが
平気で裏切ったり、言う事を聞かない人を周りに置かないのも
ひまわりさんが大事にしている事

それで総合的に判断されて、私はひまわりさんに嫌われてしまいました。

かなりショックで、悲しかったです。
しかし、私はどんどん上がっていく株と利益に目がくらみ
この事をそれほど重要と感じずに

「古いスタイルの人だから、ネットトレードがわからないんだな」
「長期投資?そんな退屈をしていて富がつかめるわけないだろう」
「俺はついているからOK、気にすることはない、稼げばいいんだから」
「リスクをとれない奴が成功するわけないだろう」

と思っていました。
かなり強気だったのです。
成功を確信していました。

翌日にドボン

ひまわりさんに嫌われた翌日
不思議な事に
株式会社gumiの株は

超絶大暴落

それから数週間かけてあれよあれよという間に
700万円くらいの私の利益は
マイナス数百万円に転落

大きな含み損を抱える事になったのです。

>>第二十六話に続く

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