プラズマの波動についての基本的な知識

波動とは物理学で主に使われる言葉で、同じようなパターンが空間を伝播する現象です。
その波動の一種であるプラズマ振動は、プラズマの中に生ずる電荷の密度によっておこるもので、ラングミュア波やプラズマ波とも言われています。
この機構自体は1920年に白金の触媒の機構を発見した、アメリカ合衆国の化学者、物理学者であるアーヴィング・ラングミュアによって発見されたものです。
プラズマは「正の電荷」と「負の電荷」をもつイオンの集合体であり、全体で電気的なバランスが中性になるようになっています。
プラズマの中で電子の集団が移動することによって、電気的中性が保たれていた部分が破れて電荷密度が生じ、この際に電場が電子同士を引き戻すようにして発生します。
電子の質量とイオンの質量を比べるとおよそ1800倍近い差があるため、この電場が発生してもイオンは加速されず、電子のみが加速されます。
このように、電場が発生することによってイオンはその場にとどまり電子群のみが移動する事で、破られた電気的中性な状態を元の状態に取り戻します。
しかし、電子には質量が存在しているため慣性が存在しており、電気的中性を取り戻したとしてもすぐに止まることはなく、引き戻され方向に行きすぎてしまう現象がおきます。
そして、電子が引き戻された方向に行きすぎたことでまた中性が破れて前述と同様に電場が発生し、再度電子のみが引き戻されるというループです。
ひたすら電子のみが移動を繰り返し、中性を保つためにループします。
このループが振動となり、この現象そのものを「プラズマ振動」あるいは「プラズマの波動」と呼びます。
プラズマの波動は一定周波数の電磁波を入射する事によって、ある一定の条件が揃っていれば、これを冷たいプラズマに近似する事でほぼ正確なプラズマの波動を解析することができます。
これは、共鳴層付近では波長が短くなり、位相速度が熱速度にかなり近づくからです。

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